XBRLの信頼性

【EDINET】有価証券報告書(半期・四半期報告書)におけるXBRL

結論から言うと、EDINETのXBRLは誰もその内容を保証していません。しかし、実務上のデータの流れからかなりの精度で正しく作成されていることが期待できるものです。
保証されていない
有価証券報告書は、法律(金融商品取引法)に基づいて作成され、公認会計士による監査を経て、EDINETに開示されています。しかし、現時点では、XBRLは法律の適用範囲外とされていて、公認会計士の監査の対象にもなっていません。
EDINETには以下のように明記されています。

一覧表よりダウンロードされるXBRLデータに含まれる英語情報については、参考訳であり、その正確性が保証されるものではありません。
また、XBRLデータのうちEDINETにて公衆縦覧に供されていない情報については、金融商品取引法上で定められた開示情報ではありません。当該データは、利用者の責任において利用頂くことにご留意下さい。

公認会計士も監査報告書に『XBRLデータが監査の範囲に含まれないこと』を記載するようになっています。
実務上のデータの流れ

有価証券報告書の財務諸表部分(貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書・株主資本等変動計算書・包括利益計算書)は、データの提出者(提出企業)が提出したXBRLをもとにして、受け取ったEDINET側が表形式に変換して開示されています。
そのため、決算書にしたときに正しく見えるものである、ということは期待できます。
逆にいうと、決算書にしたときに見えない情報は、信用できない、ということでもあります。
XBRLデータには、勘定科目の英語訳(ラベルリンク)や、勘定科目の根拠条文である参照リンクのように、決算書にしても見えない情報が多く含まれています。実際、XBRL導入当初は、英語のラベルリンクに日本語のローマ字表記が入っていたり、といった笑えないデータがかなり含まれていました。
公認会計士の動き
上記のような問題点を公認会計士協会も認識しており、昨年(2011年)7月に、『XBRLデータに対する合意された手続(公開草案)』が公表されました。XBRLの普及のためにも、大いに期待される動きといえます。

【TDnet】決算短信、業績予想・配当予想の修正におけるXBRL

決算短信や業績予想など適時開示情報(TDnet)で開示されるXBRLは、EDINETのXBRLよりさらに注意が必要です。
適時開示情報のXBRLは、PDFファイルとは別にTDnetに登録することになっています。決算短信のサマリ情報や財務諸表は、PDFで作成したものとXBRLを別々に(2重に)登録する必要があるため、PDFの内容とXBRLの内容が齟齬する可能性があります。(例えば、担当者がPDFだけ作り直して、XBRLは古いものを添付してしまう、など)
EDINETでは、財務諸表部分のみXBRLで、それ以外はHTMLで登録するため、同じ情報を2重で登録する必要はありません。そのため、決算書にしたときに正しく見えるものである、ということは期待できたわけですが、TDnetだとそれすら慎重に見極める必要があるのです。
とはいえ、決算短信そのものを(金証法により求められる有価証券報告書に対する)速報という位置付けとして考えると、XBRLの信頼性を高めるために時間(とコスト)をかけるのは本末転倒です。PDFだけの時代でも誤記誤植はありました。最近では提出者側もXBRLになれてきたようで、XBRL導入初期に比べてあきらかにおかしなデータは減ってきました。
過度に信頼しすぎるのは問題ですが、実用上問題ないレベルだといえます。
ご利用は計画的に (アコムのCMでブレイクした小野真弓は、弊社の本社がある流山市の出身です)

東証のXBRLに関する情報

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>